『弓掛川に幻の鮎を求めて』
30年ほど前に、親父が中日スポーツに記事を掲載しました。
岩屋ダムに流れ入る清流弓掛川。
その流れは冷たく透き通り…
渓流相と朝夕の気温差からのマイナスイオンは釣り人を癒やしてくれます。
独特の石質と清水から発生する石苔を喰らう鮎は、姿形が美しく味は絶品である。
幻の鮎として京都の高級料亭が買取りに来るほどである。
そんな内容の記事でした。
その後、キャンプ場としてリゾート開発が進み、多くの家族連れや若者のグループが訪れる人気スポットとして有名となり、予約が取れないほど、どっと人が押し寄せました。
バンガローやオートキャンプ用の施設の建築、周辺の整地工事等の影響と訪れた人間による雑排水で水質は確実に悪化し、弓掛川の鮎への悪影響は計り知れませんでした。
また、キャンプに訪れる人々にとっては、弓掛川は絶好の水遊びの場所です。
鮎の釣り師はとても邪魔な存在です。
人だらけ、ストレスだらけの弓掛川に、訪れる釣り師は激減。
鮎も集まらなくなり、料亭からの買取も終了してしまいました。
悲しいお話ですが、いつしか幻の鮎は、人々の記憶からも忘れ去られてしまったのです。
しかし、数年前のゲリラ豪雨による土砂災害で、キャンプ場は閉鎖。暫くは再開の予定は無いそうです。
そこで、誰も居なくなった弓掛川に幻の鮎を復活させたくて…『幻の弓掛川鮎プロジェクト』をスタートさせました。
5月10日に、今シーズン話題沸騰の背掛りDNA鮎200キロを旧キャンプ場周辺に試験放流。
しかし、放流3日後に豪雨による3.6mの濁流。
稚鮎の生存が懸念されましたが、その後の目視による調査で、鮎は拡散されましたがしっかり残ってました。
このプロジェクトのメインテーマはやはり、美味しい鮎である事です。
幻の弓掛川鮎を利き鮎グランプリにエントリーして日本一にチャレンジします。
今回の試し釣りは、本プロジェクトにおける重要な節目となります。
日本一を目指すには、釣り人も日本一じゃないとという縁起を担いで、今世紀最強の鮎釣師である小澤剛さんに協力していただきました。
もう一人は、半袖とウエットタイツのカズマサくんです。
そこに私も加わり、試し釣りですが、トーナメンターによるガチモードです。
数にも、型にも拘っていただきました。
河川状況は、増水後で川底は真っ白。
水位は15センチ高、残り垢狙いです。
（第一ラウンド）
10時15分スタートの11時帰着です。
上流放流ポイントである通称水測り場で約45分間。
追い星くっきりの湖産系の美鮎が入ってます。
淵への流れ込みの押しの強い白泡の瀬から開始。
開始早々に17センチの湖産系がエラ掛り。
おいおいエラかよ？背掛りDNAなのに…と呟きながら捕獲。色は薄いけど綺麗な鮎でした。
次は色付きの15センチ。
その後がダメでした。
2連発のキラキラポロリと良型がダンゴで空中ポチャン…3ピキバラシは下手ですね💦
数は諦めモードでとにかく大物狙い、淵のドン深の岩盤狙いで2ピキ追加。
なかなかのサイズです。
最後は本日最大のビッグサイズがエラ掛りでポチャンとバラシて終了。
私の上流では、2人ともとっても愉しそうでした。
小澤剛さんは、撮影後30分きっちり釣って8ピキでした。
カズマサも8ピキ。
裏山C限りです💦
（第二ラウンド）
11時15分スタート
下流放流ポイントである、旧キャンプ場前です。
このエリアはダム湖産系の体高のある幅広鮎を放流してあります。
友釣り無双に初出演との事で緊張しましたが、3連発の好スタート👍
グニューガチャガチャドビューンとオトリごと上流に引き上げるような強いアタリが最高でした。
浅い早瀬では、前アタリが強く、何度も掛かったのかなぁと勘違いしてカラアゲしちゃいました。
掛かるまで突っかかってくるストーカー鮎に久々に鮎釣りの愉しさを思い出すほどでした。
仕事の電話で途中で中断しちゃいましたが、5ピキを追加して合計8ピキに大満足でした。
小澤剛さんは木の枝に糸が絡まり悪戦苦闘してましたが、30分きっちりでまた8ピキ。
19センチの大物も捕獲してました。
さすがです。
カズマサは機動力で12ピキ。
ご苦労様でした。
ありがとうございます。
詳細は『小澤剛の友釣り無双』をご覧ください。
私の感想。
短竿がベストです。
木の枝が邪魔なポイントには必ず良型が居ます。
ナワバリ意欲が強いので、団体鮎が同じポイントで釣れ続くような群れ鮎釣りの意識を捨ててください。
引いたり泳がせたり、本来の鮎釣りが愉しめます。
7月6日(土)が解禁です。
幻の鮎を探しに、是非弓掛川にお越しください。
昔ながらの鮎釣りにきっと満足されると思います。
最後に、早速に試食しました。
是非皆様も御賞味下さい。
しっかり鮎の味がしてほんのり苦くて後味が甘い。
なかなか絶品です😋
利き鮎に一歩近づけました。